山椒の効能とは?栄養成分の健康効果や食べ過ぎによる副作用など紹介!
【管理栄養士監修】山椒の効果・効能を知っていますか?今回は、山椒の栄養成分の健康効果・効能や、食べ過ぎによる副作用・体に悪い影響の例を紹介します。山椒の効果的な食べ方や商品のおすすめも紹介しているので、参考にしてみてくださいね。爽やかな香りとピリッと痺れる辛さも是非楽しんでください。
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山椒とは?
山椒とは、日本や朝鮮半島南部が原産地のミカン科の植物で、香辛料や漢方薬として使われることが多く、健康効果や効能の期待できる植物です。鰻にかける粉の香辛料やちりめん山椒に入っている丸い粒などが最も身近な食べ方ですが、品種や健康効果・効能などを紹介しましょう。
山椒の品種
山椒には様々な種類がありますが、どのような品種があるのか、それぞれの品種の特徴も見てみましょう。
・朝倉山椒(あさくらさんしょ)
・高原山椒(たかはらさんしょ)
・烏山椒
・葡萄山椒
・花椒(ホワジャオ/かしょう)華北山椒(かほくさんしょ)
朝倉山椒は、トゲがなく雄株と雌株に分かれない品種で、大粒で柑橘系の爽やかな香りの実は佃煮によく利用されます。高原山椒は実が小ぶりで香りが良く深緑色で、“香り、辛さ、痺れ(しびれ)”のバランスの整った山椒です。烏山椒の実は食用には適さないのですが、主に健胃薬として使われます。
全国の収穫の約70%を占めるのが、ぶどうのように房なりに大きな実をつける和歌山県の葡萄山椒です。果肉の厚さと爽やかな香りが「緑のダイヤ」とも呼ばれる乾果専用の山椒で、鰻にかける粉の香辛料や薬用に利用されます。
花椒は中国の華北山椒の実で、実や皮が香辛料や薬用に使われ、日本の品種によりも痺れる辛さと香りがより強く、麻婆豆腐や坦々麺の香辛料に使われます。
(*山椒の種類や、花椒との違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
山椒の栄養成分の健康効果は?
山椒にはどのような栄養成分が含まれているのでしょうか?それぞれの栄養成分に期待できる健康効果・効能を紹介しましょう。
①サンショオール
サンショオールとは山椒の実に含まれる辛味成分のことで、カプサイシンほど辛みは強くありませんが、痺れを伴うのが特徴です。
・胃腸の機能を高める
・代謝の改善
・脳の活性化
・白髪対策
整腸作用や内臓粘膜強化などの胃腸の機能を高める効果があり、促発汗作用による代謝の改善で肩こりや神経痛、冷え性の改善の効能も期待できます。また、中枢神経系を刺激してすることで脳の活性化にも効果があると言われています。
サンショオールを含むサンショウエキスは山椒の果皮から抽出されたエキスですが、メラニン生成を促す遺伝子を活性化する働きが分かってきました。髪の毛はメラニン色素によって黒い色をしているので、メラニン生成を促すことで白髪の予防や白髪を黒髪に変える効果が期待できるのです。
②シトロネラール
山椒の独特な柑橘系の香りを作っている成分がシトロネラールです。
・鎮静・鎮痙(ちんけい)、抗不安作用
・集中力アップ
・抗炎症作用
・抗菌・殺虫・除草効果
シトロネラールは筋肉を柔らかくリラックスさせることで、鎮静効果や痙攣を抑える効能があり、精神的な不安感を解消できます。また、脳の働きが活性化され集中力もアップし、その他にも炎症を抑えたり、除菌効果もあり、エッセンシャルオイルは虫除けに利用されます。
③リン
リンは体内でリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムとして骨や歯をつくるのに必要な栄養素です。
・骨や歯を形成する
・脱力感・筋肉の低下を防ぐ
・糖尿病や高血圧の予防
リンは主に骨や歯の形成を作る成分として不可欠のもので、歯や骨の健康に深くかかわっています。また、様々な細胞内に存在して、体内でエネルギーを作り出したり、エネルギーを運んだり、神経の伝達にも大きな役割を担っています。(※1)
④カリウム
カリウムは細胞の中にあるミネラルの一種です。
・細胞の浸透圧の調整
・水分保持の調節
・血圧を下げる
・細胞、神経、心臓や筋肉の機能の調整
カリウムは、余分な塩分(ナトリウム)の吸収を抑制して体の外に排泄するのを促すため、血圧を下げるという効能があります。また、カリウムが不足すると不整脈や心停止を起こすことがあります。(※2)