じゃがいもの皮には毒性が?栄養もある?皮ごと食べる注意点や保存時の扱いなども解説!
【管理栄養士監修】じゃがいもは皮ごと食べられると知っていますか?栄養価も豊富ですが、食べると危険な場合もあります。今回は、じゃがいもを皮ごと食べる場合に、〈緑・青い〉など毒性(ソラニン・チャコニン)があり危険な場合と対処法を紹介します。皮ごとじゃがいもレシピのおすすめも紹介するので、参考にしてみてくださいね。
目次
- じゃがいもは皮ごとは食べられる?
- じゃがいもは皮ごと食べても問題ない
- じゃがいもの皮の味・食感
- じゃがいもの皮を食べると危険・要注意な場合は?
- ①皮が緑化・青い
- ②皮の表面から発芽している
- ソラニン・チャコニンの毒性・症状
- ③茶色・黒い斑点がある場合
- ④皮が赤い・紫色の場合は安全
- じゃがいもの皮ごと食べるメリットは?
- 栄養素が豊富に含まれている
- じゃがいもの皮は保存時どうする?
- 皮は剥かない方が長持ちする
- 皮むきしたじゃがいもの保存方法・期間
- じゃがいもの皮ごと調理レシピ
- ①新じゃがの丸ごと素揚げ
- ②丸ごとジャーマンポテト
- ③じゃがいもと牛肉の甘辛煮
- ④丸ごとポテサラ
- ⑤じゃがいもの煮っ転がし
- じゃがいもの皮むきの仕方も紹介
- じゃがいもの皮は安全に食べよう
ソラニン・チャコニンの毒性・症状
ソラニン・チャコニンを摂取すると、めまいや嘔吐、腹痛、頭痛、下痢などの症状が出ることがあります。体重50㎏の成人が、ソラニン・チャコニンを約0.05g摂取すると、このような症状が出ると言われていて、致死量は0.15~0.3gです。
じゃがいも100gあたりに含まれるソラニン・チャコニンは約0.0075gです。じゃがいも600gを皮ごと食べると、食中毒になる可能性が高いので、皮つきのじゃがいもを一気にたくさん食べるのはやめましょう。また、ソラニン・チャコニンはじゃがいもの皮に多く含まれていますので、皮はなるべく取り除いて食べましょう。
③茶色・黒い斑点がある場合
皮に茶色や黒い斑点がある場合、ジャガイモの育った土壌で発生している病気が原因の可能性が高いです。対処法としては、茶色や黒い斑点がある部分を厚めに取り除くことが挙げられます。この症状が出ているじゃがいもは、厚めに皮を剥き、調理して食べましょう。
(*じゃがいもの黒い斑点について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
④皮が赤い・紫色の場合は安全
時々、皮が赤や紫色に変化したじゃがいもがあります。これは、じゃがいもに含まれるチロシンというアミノ酸の一種が酸化して変色したものです。土壌によってこの症状が現れることがありますが、ソラニン・チャコニンと違って毒性はありませんので、食べても問題ありません。
(*じゃがいもの皮が赤紫色に変色する原因について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)
じゃがいもの皮ごと食べるメリットは?
ソラニンやチャコニンといった毒性もありますが、じゃがいもの皮には非常に栄養素が多く含まれています。次に皮の栄養素について詳しく説明します。
栄養素が豊富に含まれている
じゃがいも可食部100gあたりに含まれる主な栄養素です。
・カリウム:410㎎
・マグネシウム:20mg
・食物繊維:1.3g
カリウムは塩分を排泄するのを促すため、高血圧に効果的です。マグネシウムはタンパク質の構成に必要不可欠ですので、人間の身体にはかかせません。食物繊維は便通によく効きます。これらの栄養素は皮に部分に多く含まれていて、これほど一気に摂取できる食材は他にないので、じゃがいもは正しい方法で皮ごと食べた方が栄養素が高いです。
竹本友里恵
管理栄養士
じゃがいもは炭水化物が主成分ですが、白米(ご飯)と比べるとカロリーは約半分しかなく、ビタミンCや食物繊維をはじめとする不足しがちな栄養素を多く含んでいます。(重量100gで比較)さらにじゃがいもの皮には抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれており、活性酸素を除去するエイジングケアの効果があります。カロリーが控えめで、美容効果があるじゃがいもは女性にオススメできる野菜と言えます。
(*じゃがいもの皮の栄養について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。)